2007年08月13日

第1回(1994年4月号)

 みなさん、はじめまして。今回からこのコーナーを担当することになりました、古賀です、よろしく。こういう雑誌でのレッスンというのははじめてなのですが、これを機に僕も今まで練習してきたことを、もう一度見直していきたいと思っています。まあ、一緒に楽しんでやっていきましょう。

 さて、今回はこのレッスンの第1回目ということですので、これからどんなことをやっていくのか、大まかなスケジュールを話しておきたいと思います(そのとおりうまく進んでいけばよいのですが……)。


 まず、次号からは「自分なりのいい音を出すために」ということをテーマに考えていきたいと思っています。トロンボーンをやっていく上でもっとも大事なこと、もっとも求めていきたいことは、いかにこの「自分なりのいい音」を手に入れるかということだと思っています。いろんな曲、難しい曲をパラパラ吹けても、それが「いい音」、つまりよく響いた音で吹かれていなければ、演奏している人も、そしてきいている人も楽しむことはできません。

 しかし、その「いい音」というものは残念ながら誌上では伝えることができません。そもそも「いい音」といっても個人個人では、音の感じ方も違ってきたりするので、言葉にするのは大変難しいのです。あえて勇気を出して僕なりに定義してみると「いい音」とは、「豊かに響いて、よく通り、無駄な力の抜けた音」ということができると思います。

 まずは自分の周りで、いい音で吹いているなあと思える人を探してみてください。また、コンクールや、演奏会などの機会を見つけて、生の音をできるだけたくさんきいてください(プロでもアマチュアでも。アマチュアでも、驚くほどいい音で吹いている人が必ずいるものです)。

 そしてどんな音色で吹いてみたいのか、イメージしてみてください。明るい音、やわらかい音、透き通った音......そんな自分の好きな音を想像してみてください。もちろん、ベルリン・フィルのトロンボーンみたいな音とかミシェル・ベッケみたいな音とか、夢は大きくてもかまいません。とにかく、まず自分の好きな音を持つこと。そしてそんな音を出してみたいと思うこと。それが上達への第一歩です(他人の欠点ばかり見つけてきいてるようだとだめだよ)。そんな「いい音」に、いかに近づいてゆくのかということについては9月までを予定しています。各月のメニューは、

〔5月〕とりあえず音を出してみよう
〔6月〕ブレス・コントール
〔7月〕フレキシビリティ(リップスラー)
〔8月〕舌の役割(タンギング)
〔9月〕楽器選び、手入れ、口や歯の健康等

とまあ、こんな感じでやっていきたいと思っています。


 さて、その次のステップでは、その「いい音」を使ってどう演奏するか、ということを考えます。自分なりに「いい音色」を考えながら音を出せるようになってきたら、当然その音を使っていろんな曲を吹きたくなってきます。そうなれぱしめたもの。そう、その「この曲を吹いてみたい!」という気持ちが大事なのです(かくいう僕は「サンダーバード」のテーマを吹きたくて、バンドやってたようなものです)。そう、楽器を吹くことを楽しめるようになりましょう、無理をせずに。

 てなわけで、10月からはいわば「音の料理の巻」、となります。メニューの方は、

〔10月〕スラー、レガート
〔11月〕さまざまなアーティキュレーション
〔12月〕ポジションとスライディング
〔1月〕スケール
〔2月〕上級者のための話

なんか、「上級者のための話」なんて言葉が出てきてしまいましたが、なんのなんの、私のいうことを信じてやってきたあなたは、もう立派なトロンボニストになっていることうけあいです、たぶん。しかし、そこで油断してはなりません。人生、何事も前向きに取り組むことが大事なのです。毎日楽器を吹いているうちにふと気付くことがあると思います。そう、楽器を吹くのにも「ツボ」があるのです、不思議と。なんかよく分からんというあなたも、ちょっと耳を傾けてほしい話です。そのツボと音についてのお話を、少ししてみたいと思います。

 それからあと、3月と4月は、以下のとおりです。

〔3月〕まとめとデイリーエクササイズ
〔4月〕CD、LP,教則本、本等の紹介

 最後の2か月は、1年間でやってきたことを振り返りつつ、総仕上げといきたいと思います。

 3月はトロンボーンを上手になるために、毎日毎日行う、練習の組み立て方、考え方等を中心に話を進めます。結局、僕の場合も、他の先生方のいわんとされることとは同じで、うまくなるためには、練習あるのみだと思っています。ただし、ただ時間を浪費するだけの練習ではなくて、ちゃんとした目標をもって自分で考えながらやろうということです。そのための羅針盤となるような内容にしたいと思っています。

 と、少々おかたい話になってしまいましたが、4月は主に僕のお気に入りのCDやLD,LPなどを中心にお話ししようと思っています。

 実は、締め切り直前にひどいカゼにやられてしまい、いきなりの締め切り破り。これで13回も(編集部注=今年だけは12回でなく13回なんです!!)もつのだろうかと心配しつつ、お粥をすすっている今日この頃です。


 賢明なるBJ読者諸兄、どうか、ご自愛のほどを。

 では、また来月。


《お知らせ》(注、当然過去のことです(^^;))
来る4月16日、石橋メモリアルホールにおいて、我が『トロージャントロンポーンズ』と『Luxurious Trombone Quartet』によるジョイント・コンサートを開きます。近頃あまりきかれないトロンボーン八重奏と四重奏の演奏会です。ぜひどうぞ。

〔日時〕4月16日(土)午後7時開演
〔会場〕東京・石橋メモリアルホール
〔料金〕一般=3,000円 高校以下=2,500円

posted by こが@管理人 at 01:00| Comment(1) | ◆WEB復刻版ワンポイントレッスン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
じつはこの原稿を書いたとき、正直に白状すると全く原稿を書ける状態ではなく、かなりひどい症状に苦しんでおりました。いやぁ今思い出してもあんなにひどいお腹に来る風邪?はあのとき以来経験していないです。と言うことは、肝心の原稿はと言うと、、、

ほとんどが口述筆記で、いきなりのアクシデントで参りました。書いてくれた人物は、迷惑がかかるといけないので明かせませんが、トロンボーン吹きです。その人物を知る人たちの中では、「お前が書いたんじゃないの?」と言われていたらしいです(^^;)。スルドイ!!この話、もう時効ですよね?後は正真正銘全部自分で書きましたよ。
Posted by こが@管理人 at 2006年06月04日 23:27
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